2017年03月12日

今更ながらのラスゲアード(3連符編)

 フラメンコギターを始めて間もない頃、まず魅力的に感じるのがラスゲアードの3連符でしょうね。
私も“なんか一人前になった錯覚”を覚えた記憶がある。バカですね〜!!
何が無くともラスゲアード、食前食後に3連符‥‥みたいな時期がありました。

ところで、ふと気が付くと、妙なラスゲアードの3連符を弾いている人の多さに気が付いてしまった。
私のところに習いに来る人の中でも、結構妙な弾き方をする人がいる。
でも、“なんかヘンな感じがするんですよね〜!?”と自覚のある人がほとんどなので、正しいというか、本場のギター弾きたちがやっている“フツー”の弾き方を教えてあげると、“あ〜っ、そうなんだ‥”と、その場ですぐにサラサラと弾けるようになる。
ということは、難しくもなんともない弾き方なんですね。
ただ、力の使い方、動かし方がヘンなだけなんだす。

ということで、今更ながらのラスゲアードの3連符について考えてみることにしました。
譜例を見ながら読んでみてください。
rasgueo-2.JPG
1.は指の使い方を書いてあるだけです。誰もが既に承知していると思います。指使いとしては‥‥
1)↓p-↑m-↑p-↓p
2)↓i-↑m-↑i-↓i
‥‥というのが一般的でしょう。

ちなみに、大昔はタブラオなどではP.A.なんて無かったので、ギターの音量が不可欠でした。ということで、ギタリストも2〜3名は当たり前で、“ここ”というところでは、全員で3連符で掻き鳴らしていましたね。体力勝負な部分、でした。
現在ではP.A.つまりマイクなどの拡声装置が充実しているので、そこまで体力を使う必要は少なくなってきたようです。

話を戻して‥‥
上記の1)ですが、初期の頃は音量が必要ということで、mだけでなくma、或はamiの3本を使っていました。バリバリッとした音が出ます。

ここで気を付けたいことは“前腕を軸として回すようにして、指先・爪先を弦にぶつけるように弾く”という弾き方をしてしまいがちなことです。これでは音質が悪くなりがちですし、綺麗に6本の弦を鳴らせないでしょう。
あくまでも全弦を均等に鳴らす‥‥という気遣いが必要です。

YouTubeを見るなら“3連の先駆者?”として名を成した“Juan Maya Marote(ファン・マージャ・マローテ)”氏の動画をじっくりと見ることをお勧めします。
かなり増えてきた“ヘンなレッスン動画”に惑わされないようにしましょう。

2)の弾き方は、人によってはmではなくaを使いますが、軽〜いコードの持続感が欲しい時に使われることが多いようです。
例外的?に強烈な3連が欲しい時にも使いますね。

模範動画:パコ・デ・ルシアの例、です。
paco-ras.jpg

2.は3連符を2回続けた譜例です。
1小節目の3拍目で↓pして、次小節目の1拍目も↓pになりますので、文字通りpがアップアップしてしまいがちです。
手首や前腕の回転よりも、pそのもののハッキリとした動きが必要になります。でないと全弦が鳴りませんから‥‥。
くれぐれも回転を利用して弦にぶつけるような“汚い”動きで弾かないようにしてください。

3.ストロークの動きが↑pから始まっています。ビセンテ・アミーゴもソレアなどで使っていますね。
3拍目のコードをpで“ダラ〜ッ”と響かせたい時に使われます。
つまり1〜2拍は3拍目に掛かる装飾音符的な感じ方で弾いているそうです。

従来の弾き方だと、強調したい3拍目が短くなりがちですからね。
要は、3拍を持続させたいか、3拍目を強調したいか、によって弾き方が変わってきます。
ラスゲアードを聴かせる・見せるのではなく、リズムを表現する・狙った拍を強調する‥‥という表現のためのラスゲアードということです。これが最重要なことですね。

4.はコードを持続させる3連符、です。疲れますね〜!!
実際にはコードの中のいずれかの音を変化させながらコード感も持続させる、という時に使われます。
指遣いは‥‥お好みで‥‥ということになると思います。

いずれにしても技術とか弾き方の目的は、あくまでも表現のためのもので、見せびらかすためのものではありません。
といっても、フラメンコに馴染みのない人たちの前で弾くと、やたらとラスゲアードばかりに耳と目がいってしまうようです。
見せものフラメンコギター、結構うけてしまいますからね‥‥困ったものです。

posted by 飯ヶ谷 守康 at 18:28| Comment(0) | TrackBack(0) | フラメンコ処方箋
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