2018年08月27日

第27回日本フラメンコ協会新人公演の感想-カンテの部

続いてカンテの部について‥‥

ただし、私はギター弾きなのでカンテについては、スペインでの修業時代の経験と知識+α、からの個人的な感想ということで理解していただけたら、と思います。
また、ギターの部でもお断りしていますが、正直に書くので、気を悪くされてしまうこともあるかもしれませんが、素直に読んで頂けたら幸いです。

さて、今回は出演者が17名と、驚くばかりの人数の参加でした。
しかし、残念ながら奨励賞ではなく、準奨励賞の受賞者が2名、という結果になりました。
私的には奨励賞受賞に値する方が1名いたのですが、選考委員の会議によって、このような結果になってしまいました。

まず私の耳とフラメンコ心を刺激してくれたのは、小林カルメンさんでした。
発音も発声も、パルマの打ち方も音程も‥‥すべて、フラメンコのカンテとして“フツー”に聴けました。素晴らしい!!
私の中では文句なしに奨励賞、です。

他の出演者の方々は‥‥ゴメンナサイ<(_ _)>
音程が不安定、スペイン語の発音に問題がある、発声がフラメンコ的ではない、カンテの詩の理解に問題がある、そして不必要に“がなる”傾向が見受けられた‥‥というところだと思います。
もちろん、好みで分かれるところでもあると思いますが、私にとっては、ちょっと限度を超えていた感じがしました。

通信会社のD社のテレビCMで、やたらとがなり立てるように歌っているのがありますが、私には雑音・騒音以外の何物でもないと感じます。
フラメンコでも、大きな声、それも喉声でがなり立てられては、勘弁してくださいとお願いするしかないのです。

パコ・デ・ルシアのドキュメントのシリーズの中で“ヘレスに行ったら、やたらデカイ声でがなり立てるように歌う唄い手ばかりだったな〜”というフレーズが出てきます。
これももちろん好みで分かれるところの一つであると認識はしていますが、私も同感なのです。
自分の心に向かって唄った声が、心で反射して、その結果・過程として出てくる大きな声ならOKなのですが、演技・主張しかない大声は‥‥残念ながら受け付けられないのです。ご理解ください。

ところで、例年はT歌劇団のように発声をする人が多かったのですが、今回は講談師か詩吟をたしなむ人たちと同じような発声をする人が多かった、と感じてしまいました。
喉に力が入り、喉が詰まり気味になる。当然、身体全体の共振が不可能になってしまい、説得力の無い、ただ大きいだけの声になってしまう。
そして、コントロール不能に陥り、リズムと音程に影響を与えてしまう‥‥というような感じを受けてしまいました。

カンテで重要なことは、詩の理解、それに関連するリズムのキメ、締め方。
そして唄うということでの最重要なことに、息の使い方のコントロールというのがあります。
これができないと母音の発声・発音スピードの変化が無くなる、つまり1本調子になり、スペイン語には聞こえなくなってしまう‥‥という致命傷を負ってしまうようです。

カンテの技術で最も難しいのが、この息のコントロールと言われています。(本場の某一流カンタオールの話し)
日本の民謡でも同様のようですね。
これができなくては、いくら良い感性を以ってしても、フラメンコにはならない、と聞かされました。
このあたりのことは、本場の唄い手さんの中でもダメな人が多いと聞いています。

今では手軽に入るCDやYoutubeなどで良いお手本が沢山ありますので、ぜひこれらを活用して練習してみると良いと思います。
スペイン人だから全部のアーティストがフラメンコのすべてを知っている、という訳ではないので注意が必要かもしれません。お互いに気を付けましょう!!

いつもながらの雑文、失礼しました<(_ _)>

posted by 羊飼い at 14:42| Comment(0) | TrackBack(0) | タマ〜に書く日記
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