2017年10月22日

アポヤンドの秘密-4(ピチカート)

 今回もしつこくアポヤンドについて考えてみます。副題は『ピチカート』としました。

ピチカート、もっと正確に書けばピッツィカート(pizzicato)となるのでしょうか‥‥? 
いずれにしても、イタリア語ということは皆さんもご存知のことと思います。

もともとは、バイオリン系の弦楽器の奏法を示す言葉で、弓で弾かずに指で弦をはじく演奏技法のこと、と教わりましたね。
結果的に音が短くなるわけですが、ギターでは余韻のない音を鳴らす、ということで消音とかミュート奏法とか言われます。
実際の弾き方では、左手の小指などで弦の振動を止める、場合によっては右手の指や手のひらで弦に軽く触れることで消音・ミュートをするのが普通です。

今回は単音のミュートということで、右手の指先で行うことにします。
その目的は“指の戻り”を素早くさせるためです。
結果的に、指の動きが速くなることも期待できますので、ぜひ試してみてください。

ここからは譜面を見ながら読んでください。

pizzicato.jpg
1.
@弦の開放弦でシンプルな消音を行います。
例えば、iで弾いた直後に、次に使うmで@弦の振動を止めて消音します。
imを交互に使い弾いてみてください。
ただし、弦が振動した直後に消音、ということを目的としていますので、ちょっとでも音が鳴ったら、すぐ消音、です。
音が出ていないのに消音作業?しないようにしてくださいね。
タイミングが大切ですので、ご注意ください。

2.
スタッカート記号がある音と無い音があります。
ハッキリと弾き分けるようにしてください。でないと、指の動き方の違いが自覚しづらくなってしまいます。
なお、スタッカートを付ける意味としては、音にアクセントを付けるということと、リズム的には“オチまでの気分的な溜め込み?”があります。
感じ分けて弾けるようになると、表現的にも幅が出るようになると思います。
スタッカートを付けて弾いた時と、スタッカートを付けないで弾いた時の指の戻り方を充分に味わってください。その違いが分かればOKです。

3.
某巨匠のブレリアスのファルセータの一部です。
ここのリズム的な解釈、大丈夫でしょうか!?
まさか、12拍目から始まる、なんてバカげた感じ方はしないでくださいね。
また、“1-2-3,1-2-3,1-2,1-2,1-2”でもありません。
リズムに音程が付いてファルセータになる‥‥という典型的なフレーズです。
どんなリズムの感じ方で成り立っているか、探りながら弾き続けてください。
あえて答えは書きません!! ご了承ください。

指の戻り方が“心の赴くまま”にコントロールすることができれば、結果的に気持ち良くギターが弾けるようになります。
幸運を祈ります!!
posted by 羊飼い at 15:58| Comment(0) | TrackBack(0) | フラメンコ処方箋

2017年09月20日

ZYRYAB‥‥

 パコ・デ・ルシアのZYRYAB(シルヤブ)、尻藪(しりやぶ)とギター馬鹿の知人は発音してしまいます。

その知人から教えられた動画を添付してみました。
ちなみに、“お薦め動画集”の方にも、先ほどアップしたのですが、とても面白い動画です。

弾いているのは、どうやら素人さんのようです。
何処のどなたかは‥‥わかりません(-_-;)
ちょっとしたリズムの乱れもあるようですが、これだけ弾ければ楽しいでしょうね。

特に、画面右上の人の弾き方、とても良い感じだと思います。
私たち外国人にとっては、とても参考になると思います。
穴の開くほど見てください!!

アドリブ部分も、ちょっとしたパクリもありますが、工夫の跡も見られるようです。

いずれにしても、日本には居ないタイプでしょうね!?
もし、このくらい弾ける人をご存知の方がいらっしゃいましたら、
ぜひ、お知らせください。

但し、指弾きです、ピック使用は不可!!
無性にZYRYAB、ギターだけで弾きたい衝動に駆られている今日この頃の私です(^^ゞ

あ〜、ZYRYAB〜!!



posted by 羊飼い at 16:37| Comment(0) | TrackBack(0) | フラメンコ処方箋

2017年09月14日

mの矯正

  mの矯正‥‥マゾの強制ではありませんので‥念のため‥(^-^;

 フラメンコギターに限らず、指で弾くギターで最も多く不具合?が感じられるのが右手中指のようです。
自覚症状が感じられれば改善の余地があるのですが、不具合に気が付いていない人も多いように感じます。
このような場合は修正が難しくなってしまうようです。結果、ごく簡単な曲しか弾けないということになってしまう‥‥哀しい現実ですね。

なお、これが♩=130〜♩=140以上で軽〜く安定した右手で指を動かして弾ける人は、今回の課題は無視してください(^^ゞ

ということで、今回は右手中指に限定した修正方法の一つを紹介したいと思います。
もちろん、不具合・クセにも個人差があるので、これだけですべての問題が解決するわけではありませんが、ごく標準的な不具合の場合には、かなり効果がある練習であることは間違いない、と思います。
実際にこれらの練習で見違えるように改善した人が多かったから‥‥。

ここからは譜面を見ながら読んでください。m_kyousei-1.JPG

1.
 m-i-aでのアルペジオです。
低音を2拍単位で弾くように指示していますが、親指は弾いた直後に力を抜かない、ということを厳守してください。
また、軽いアポヤンドで弾くのが良いのですが、どうしてもアポヤンドできないという方は、E弦とD弦だけでもアポヤンドで弾けるように努力してください。

心も身体も構えたりせずに、何気に丁寧に弾くことを心掛けましょう。
力んだり、または勢いで音を出そうとしてしまうと、全く効果が無くなるだけでなく、力む悪い癖が付いてしまいます。
つまり逆効果になってしまいますので、くれぐれもご注意ください。

2.
 -1-のバリエーションです。
各拍に低音が加わっています。ここでも親指は軽いアポヤンドで弾く方が効果があるようです。
やはりE弦とD弦、アポヤンドで弾けることを目指してください。

3.&4.
 アルペジオがi-a-mになっています。
低音の入り方は-1-や-2-と同じです。

ちなみに、弾き始めの親指との音はドンピシャのタイミングで音が出せるように指を動かしてください。
でないと効果が薄れてしまいます。時間差はご遠慮ください。
もし、ドンピシャで弾けない場合は、指の使い方が不自然な状態になっていると判断してください。

ということで、今回の課題全体に関して絶対に気を付けて欲しいことは‥‥

1.音を出すことが目的ではない。
 最初のmやiとpに力が入ってしまうと“頭乗り”の悪い癖が付いてしまいます。
また3連符の感じ方ですが、スペイン音楽の代表的な3拍子や3連符で見られる“2”のタイミングをテヌートで感じる、ということを意識するようにしてください。
つまり、ここの3連符では“イチニー、サン”と2を響かせる気分が必要になります。絶対に“イチニッ、サン”とならないようにしてください。ひょっとすると、コルドバの古いソレアの感じ方に似ているかもしれません。
このリズムの感じを意識しているうちに、自然と中指がある程度矯正されることがあるようです。

2.いかに楽に安定して指を動かせるかどうか?
これは、ひとつの音を出すたびに力が抜けたり手・前腕が無駄に動かないように気を付ける必要があります。でないと、アルペジオの意味が無くなり、ただの単音の羅列になってしまいます。
1音1音がバラバラになり、そのたびに手・前腕が無駄な動きをしてしまう‥‥結果的に滑らかに指が動いてくれなくなる‥‥という悪循環を生じさせてしまいます。

最終目的?としては、imaの力の入り方、力の伝わり方、そして指の自然な正しい動き方を再確認することです。
imaの各指の力の入り方、動き方が揃っているでしょうか!?
今回の課題が弾きづらい時、弾きやすい指と弾きづらい指との力の入り方、指の長さの感覚、そして力の伝わり方をじっくりと観察して、それらの違いを認識・自覚することから始めてください。

指を動かすための力・指の動きなどがが揃っていないと音がバラついたり、どこかの音がスッポ抜けたり、いずれかの指が突っかかったり‥してしまいます。結果的にまともな音は響いてくれなくなってしまいます。ゴマカシは効きませんからね!!。

しかし、慣れで“ある程度”は音が出るようになりますが、とても鑑賞に堪えうるアルペジオには、残念ながらならないようです。それでもOKと感じてしまう人は‥‥仕方ありませんね。

以上、ざっと説明しましたが、理解していただけたでしょうか‥!?
とても細かなことと感じる人が多いと思いますが、このくらいのことはぜひともできるようになって欲しいところです。というか、誰に出もできるはずです。
気持ち良くフラメンコギターを弾くためには、避けて通れない道でしょう。
健闘を祈ります‥‥

posted by 羊飼い at 15:32| Comment(0) | TrackBack(0) | フラメンコ処方箋